2020年09月

前回の記事で、2020-2021シーズン開幕時点の最新のUEFAカントリーランキングをチェックしましたが、今回はUEFAクラブランキングを見てみたいと思います。


※UEFAカントリーランキングの記事はコチラ


※UEFAランキング各国ページをアーカイブしました

UEFAカントリーランキングと同じく、本記事でもUEFAの公式ホームページのデータを使用しています。2019-2020シーズンのチャンピオンズリーグ決勝が終わった、8/26更新のデータです。

https://www.uefa.com


また、UEFAランキングについてもおさらいです。

UEFAランキングは、UEFA(欧州サッカー協会)が主催するクラブの国際大会であるUEFAチャンピオンズリーグ(CL)UEFAヨーロッパリーグ(EL)2大会における過去5シーズンの各国クラブの成績に基づいて算出されるランキングです。

UEFAクラブランキングは、クラブチーム別の成績に基づきポイント算出されたランキングです。UEFA主催の大会のグループ分け抽選における「ポット」を決めるために使用されます。


お待たせしました。ここからはクラブランキングを見ていきます。


<UEFAクラブランキング>

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:スペイン、赤:イングランド、黒:ドイツ、青:イタリア、水色:フランス、グレー:

タップすると拡大できます


まずは上位50位のグラフです。

1位・バイエルン(ドイツ)の後はスペイン3強が続き、5位にイタリアのユベントス、6位にイングランドのマンチェスター・シティ、7位にフランスのパリ・サンジェルマンと続きます。

トップ10にはスペイン4クラブ、イングランド3クラブがランクインしており、層の厚さが可視化されています。

5大リーグ以外の最上位は、12位のシャフタール・ドネツク(ウクライナ)でした。19位・ポルト、20位・ベンフィカのポルトガル勢も検討しています。


<UEFAクラブランキング(2019-2020シーズンのみ)>

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10ポイント以上の41クラブをグラフ化してみました。

CL優勝のバイエルン、準優勝のパリ・サンジェルマンのワンツーフィニッシュは当然として、EL優勝のセビージャが4位に入っています。CLベスト4のリヨンが8位なのは、グループステージで勝ち点を伸ばしていないことが影響しています。

5大リーグ以外の最上位は、ここでも12位のシャフタール・ドネツク(ウクライナ)でした。ELベストと大活躍でした。CLベスト813位・アタランタ(イタリア)ELベスト815位・バーゼル(スイス)なども躍進と言えるでしょう。


<UEFAクラブランキング(国別クラブ数)>

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トップ200位にランクインしたクラブ数を棒、UEFAカントリーランキングを折れ線で示したグラフです。


協会()のポイントが高い場合は、クラブ別ポイントではなく協会()のポイントが適用されるので、上位リーグのクラブ数は多くなる傾向があ理ます。その影響もあり、5大リーグが全体の30%を占めます。ポルトガル、ロシア、ベルギー、オランダ、トルコを加えた10か国で全体の52%を占めます。


クラブ別に見ると、5大リーグのクラブがポイントを多く稼ぎ(=CLELで結果を残し)、上位にランクインする傾向が顕著に表れました。

そういう中でも、意外なクラブが上位に喰い込んでくるのか、今シーズンも楽しみです。


※2019-2020シーズンのランキング記事

※2010-2019のUEFAカントリーランキング推移
※2000-2009のUEFAカントリーランキング推移

2020-2021シーズンも開幕しましたね!今回は、開幕時点の最新のUEFAカントリーランキング、UEFAクラブランキングをチェックしてみたいと思います。

今回の記事では、UEFAカントリーランキングについて掘り下げてみました。


※UEFAクラブランキングの記事はコチラ

※UEFAランキング各国ページをアーカイブしました


本記事では、UEFAの公式ホームページのデータを使用しています。2019-2020シーズンのチャンピオンズリーグ決勝が終わった、8/26更新のデータです。

https://www.uefa.com


データを見る前に、UEFAランキングがどういうものなのか、改めて確認してみましょう。

UEFAランキングは、UEFA(欧州サッカー協会)が主催するクラブの国際大会であるUEFAチャンピオンズリーグ(CL)UEFAヨーロッパリーグ(EL)2大会における過去5シーズンの各国クラブの成績に基づいて算出されるランキングです。

UEFAカントリーランキングは、協会()別の成績に基づいてポイント算出されたランキングです。各国からCLELといった国際大会に参加できるクラブの枠数を決定するために使用されます。



それでは、ランキングデータを見てみます。

<2020-2021UEFAカントリーランキング>

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※タップすると画像を拡大できます


上位に目を向けると、1位・スペインと2位・イングランドが抜けています。3位・ドイツと4位・イタリアは僅差で、10ポイントほど空いて5位・フランスとなっています。

6位・ポルトガル、7位・ロシアが40ポイント台、8位・ベルギーから12位・オーストリアが30ポイント台、13位・デンマークから23位・イスラエルが20ポイント台となります(イスラエルは19.6ポイント)


<UEFAカントリーランキング(2019-2020シーズンのみ)>

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1位・スペイン、2位・ドイツ、3位・イングランドはほぼ横一線です。スペインは、アトレティコ・マドリードとバルセロナがCLベスト8、レアル・マドリードがCLベスト16、セビージャがEL優勝。ドイツはバイエルンがCL優勝、ライプチヒがCLベスト4。イングランドはマンチェスター・シティがCLベスト83クラブがベスト16。いずれもCLELで結果を残しています。

4位・イタリアはインテルがEL準優勝、5位・フランスはパリ・サンジェルマンがCL準優勝しましたが、3強には及びませんでした。

5シーズンの集計のランキングと比較すると、2019-2020シーズンはスコットランド、スイス、セルビア、ルーマニア、スウェーデンあたりがポイントを多く獲得し、一方でトルコやロシアは例年よりはイマイチだった、と言えます。


<UEFAカントリーランキング(2018-19シーズンと2019-20シーズンのポイント差)>

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1位・スペインと2位・イングランドは前年からポイントダウン、3位・ドイツ、4位・イタリア、5位・フランスが前年からポイントアップとなっていることがわかります。

バルセロナ、レアル・マドリードなどの強豪、2018-19決勝進出のリバプールとトットナム・ホットスパーがベスト8までに敗退したことなどを振り返ると納得ですね。

他では、スコットランドとルーマニアのポイントアップが目立ちます。スコットランドはELでレンジャーズがラウンド16、セルティックがラウンド32に進出したこと、ルーマニアはCFRクルジュがベスト32に進出したことが影響しています。


いかがでしたか?

カントリーランキングは一旦ここまでにして、

次の記事ではUEFAクラブランキングについて見てみようと思います。


※2019-2020シーズンのランキングはコチラ

※2010-2019のランキングはコチラ
※2000-2009のランキングはコチラ

バルセロナやレアル・マドリードなどの世界屈指の強豪クラブの存在や、久保建英や乾貴士など日本人選手が在籍していることから、スペインのリーガ・エスパニョーラは、日本でも注目度の高いあるサッカーリーグとなっています。

今回は、スペインのサッカークラブを地域別に紹介したいとおもいます。


<地域区分>

スペイン国内の17の自治州ごとに、2020-2021シーズンのクラブを紹介します。

(2部所属)


アンダルシア州

州都:セビリア

(セビリア)

セビージャ(Sevilla)

ベティス(Real Betis)

(グラナダ)

グラナダ(Granada)

(カディス)

カディス(Cadiz)

(アルメリア)

アルメリア(Almeria) 

(コルドバ)

コルドバ(Córdoba) 

(マラガ)

マラガ(Malaga) 


アラゴン州

州都:サラゴサ

(ウエスカ)

ウエスカ(Huesca)

(サラゴサ)

サラゴサ(Zaragoza) 


アストゥリアス州

州都:オビエド

(オビエド)

オビエド(Oviedo) 

(ヒホン)

ヒホン(Sporting Gijon) 


バレアレス諸島州

州都:パルマ・デ・マヨルカ

(パルマ・デ・マヨルカ)

マジョルカ(Mallorca) 


バスク州

州都:ビトリア=ガステイス

(ビルバオ)

アスレチック・ビルバオ(Athletic Bilbao)

(エイバル)

エイバル(Eibar)

(サン・セバスティアン)

ソシエダ(Real Sociedad)

(ビトリア=ガステイス)

アラベス(Alaves)


カナリア諸島州

州都: (共同州都)

サンタ・クルス・デ・テネリフェ

ラス・パルマス・デ・グラン・カナリア

(サンタクルス・デ・テネリフェ)

テネリフェ(Tenrife) 

(ラス・パルマス)

ラス・パルマス(Las Palmas)  


カンタブリア州

州都:サンタンデール


カスティーリャ=ラ・マンチャ州

州都:トレド

(アルバセテ)

アルバセテ(Albacete) 


カスティーリャ・イ・レオン州

州都:バリャドリッド

(バリャドリード)

バリャドリード(Valladolid)

(ミランダ・デ・エブロ)

ミランデス(Mirandes) 

(ポンフェラーダ)

ポンフェラディーナ(Ponferradina) 


カタルーニャ州

州都:バルセロナ

(バルセロナ)

バルセロナ(Barcelona)

エスパニョール(Espanyol) 

(ジローナ)

ジローナ(Girona) 

(サバデイ)

サバデル(Sabadell) 


エストレマドゥーラ州

州都:メリダ


ガリシア州

州都:サンティアゴ・デ・コンポステーラ

(ビーゴ)

セルタ(Celta Vigo)

(ルーゴ)

ルーゴ(Lugo) 


ラ・リオハ州

州都:ログローニョ

(ログローニョ)

ログローニョ(Logrones) 


マドリード州

州都:マドリード

(マドリード)

レアル・マドリード(Real Madrid)

アトレティコ・マドリード(Atletico Madrid)

ラージョ・バジェカーノ(Rayo vallecano) 

(ヘタフェ)

ヘタフェ(Getafe)

(レガネス)

レガネス(Leganés) 

(アルコルコン)

アルコルコン(Alcorcon) 

(フエンラブラダ)

フエンラブラダ(Fuenlabrada) 


ムルシア州

州都:ムルシア

(カルタヘナ)

カルタヘナ(Cartagena) 


ナバーラ州

州都:パンプローナ

(パンプローナ)

オサスナ(Osasuna)


バレンシア州

州都:バレンシア

(バレンシア)

バレンシア(Valencia)

レバンテ(Levante)

(ヴィラ・レアル)

ビジャレアル(Villarreal)

(エルチェ)

エルチェ(Elche)

(カステリョン)

カステリョン(Castellon) 

これまで、アメリカの統計サイト「538(ファイブサーティエイト)」による、世界のクラブランキング(Global Club Soccer Rankings)のデータを用いて、国別の傾向を見たり、世界トップのクラブチームの傾向を見てきました。

今回の記事では、日本のJリーグクラブにフォーカスして、スコアを見てみようと思います。

(図表はクリップ・タップすると拡大できます)


 本記事も、538のサイトから2020/8/30時点のデータをダウンロードし、使用しています。

(https://fivethirtyeight.com/methodology/how-our-club-soccer-predictions-work/)


<ランキング>

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107位の川崎フロンターレから574位の横浜FCまで、2020年シーズンのJ1在籍18クラブが入っています。300位台と500位台がボリュームゾーンです。


<SPI>

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SPI(独自指標のSoccer Power Index)のスコアを上位から並べてみました。川崎フロンターレが頭一つ抜けてます。


<オフェンス評価とディフェンス評価の散布図>

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オフェンス評価を横軸、ディフェンス評価を縦軸とした散布図にしてみました。この評価は「中立地で平均的なチームと対戦した際に予想される得点数・失点数」のようです。

まず、川崎フロンターレ、横浜Fマリノスの2クラブ以外は、攻撃スコアが守備スコアを下回ります。(世界の壁は高い…)

Jリーグのクラブの中では、川崎フロンターレが攻守ともに抜けた存在となっています。

横浜Fマリノスとヴィッセル神戸のオフェンス評価が高く、セレッソ大阪とサンフレッチェ広島のディフェンス評価が高く、FC東京と鹿島アントラーズは攻守バランスともに高め、という結果は、納得感があります。

サガン鳥栖、大分トリニータ、横浜FC、湘南ベルマーレ、ベガルタ仙台は、オフェンス評価が1.0を下回り、ちょい厳しめな評価となっています。


「中立地」で「平均的なチーム」と対戦した場合の予想値ということで、わかるようなわからないような評価ではあるのですが、リーグやクラブチームの現在地を知る一つの参考材料にはなりそうです。

これまで、「世界のクラブランキング(Global Club Soccer Rankings)を詳しく見てみた!〜各国リーグ傾向編〜」、「世界のクラブランキング(Global Club Soccer Rankings)を詳しく見てみた!〜各国リーグ攻守ポイント編〜」では、

アメリカの統計サイト「538(ファイブサーティエイト)」による世界のクラブランキング(Global Club Soccer Rankings)のデータを使い、国(リーグ)ごとの傾向を見てみました。

今回の記事では、このランキングの本来の見方である、クラブチームごとの順位を掘り下げてみようと思います。

(図表はクリップ・タップすると拡大できます)


 本記事も、538のサイトから2020/8/30時点のデータをダウンロードし、使用しています。

(https://fivethirtyeight.com/methodology/how-our-club-soccer-predictions-work/)


<ランキングトップ20>

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<ランキングトップ20クラブのSPI>

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上位20クラブの、SPI(独自指標のSoccer Power Index)のスコアを見てました。

1位のマンチェスター・シティと2位のバイエルン・ミュンヘンは僅差なのがわかります。


<オフェンス評価トップ20>

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538(ファイブサーティエイト)のホームページによると、オフェンス評価は「中立地で平均的なチームと対戦した際に予想される得点数」ということになります。

その前提でこのグラフを見ると、オフェンス評価が3.0以上のバイエルン・ミュンヘン、マンチェスター・シティ、パリ・サンジェルマン、ザルツブルクのオフェンスはかなり高評価なのがわかります。ザルツブルクがバルセロナ、レアル・マドリード、リバプールあたりより上なのは意外ですね。

アヤックス、ホッフェンハイム、ボルシアMG、ローマは、SPIのランキングトップ20位には入っていませんが、オフェンス評価は20位以内にランクインしています。


<ディフェンス評価トップ20>

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ディフェンス評価は「中立地で平均的なチームと対戦した際に予想される失点数」ということになりますが、ディフェンス評価のトップ20ともなると、失点数が1.0を下回ります。特にトップのマンチェスター・シティは驚異の0.2です。めったに失点しません。

SPIのランキング20位圏外からは、ヘタフェ、レガネス、レアル・ソシエダ、グラナダといったスペインの中堅クラブとナポリがディフェンス評価の20位以内に入ります。


<オフェンス評価とディフェンス評価の散布図>

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最後に、SPIのトップ20クラブを対象に、オフェンス評価を横軸、ディフェンス評価を縦軸とした散布図にしてみました。

マンチェスター・シティとバイエルン・ミュンヘンは攻守ともに2位以内で、別格の強さとなります。

ザルツブルクはオフェンス評価が良い一方、ディフェンス評価はこの中では飛び抜けて悪く、特徴的なポジショニングとなっています。

対照的に、アトレティコ・マドリード、ウォルバーハンプトン(ウルブズ)は、この中ではオフェンス評価は低いものの、ディフェンス評価が良く、堅守がウリなのが反映されています。


世界のトップクラスのクラブの特徴が改めて見える化された気がしますが、いかがでしょうか。

次の記事では、Jリーグクラブにフォーカスして、傾向を見たいと思います。

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