2021年02月

今までlifetravelfootballでは、UEFAカントリーランキングやクラブランキングなどのデータを見ながら、主にクラブチームのレベルを見てきました。今回は、ヨーロッパにおけるナショナルチームの強さと、その国のリーグの強さの関わりが気になったので、調べてみました。


ナショナルチームのFIFAランキングは、20201210日時点のランキングを使用しました。下記サイトのを使用しています。

https://fifaranking.net/ranking/


UEFAカントリーランキングは、UEFAの公式ホームページのデータを使用しています。2019-2020シーズンのチャンピオンズリーグ決勝が終わった、8/26更新のデータです。

https://www.uefa.com


2020-21シーズン開幕時点に傾向を調べた記事も、よろしければお読みください。


<ナショナルチームのFIFAランキングと、UEFAカントリーランキングのプロット>

さて、ここからが本題です。

縦軸にはナショナルチームのFIFAランキングを、ヨーロッパの国のみに絞って順位付したもの、横軸にはUEFAカントリーランキングを置き、プロットしてみました。

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左下は、ナショナルチーム、自国リーグともにレベルが高いゾーンです。スペイン、イングランド、ドイツ、イタリア、フランスなどはここに位置付けされます。

このゾーンだけで見ると、クロアチアやポーランドなどは、ナショナルチームのレベルは高いものの自国リーグのレベルは高くなく、有力な選手が他国の強豪リーグで活躍している状況がイメージされます。

一方でロシアは、自国リーグのレベルは高いもののナショナルチームのレベルはそこまでではなく、優秀な選手を自国リーグに招き入れている流れがイメージできます。


左上は、ナショナルチームのレベルは低く、自国リーグのレベルは高いというゾーンです。ここにポツンと位置するのは、APOELUEFA主催大会での奮闘が目立つキプロスです。

右下は、ナショナルチームのレベルは高く、自国リーグのレベルは低いゾーンです。このゾーンにはウェールズ、アイルランド、北アイルランドが位置付けされていて、優秀な選手はイングランドのプレミアリーグや下位リーグに挑戦していることが読み取れます。


※各国のFIFAランキング、UEFAカントリーランキング一覧

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近年、ポルトガルのクラブに日本人選手が加入する動きが目立っています。

2020-2021シーズンには、ガンバ大阪から海外に渡った食野亮太郎選手がリオ・アヴェに、川崎フロンターレの2020年の優勝に大きく貢献した守田英正選手が、2021年に入ってからサンタクララに加入しています。

今回は、この2クラブが、ポルトガルリーグでどれほどの実績を持つクラブなのかを見てみます。


<リオ・アヴェ、サンタクララのシーズン別順位推移>

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リオ・アヴェは1979-80シーズンにトップリーグに初昇格し、トップリーグに26シーズン在籍しています。2008-09シーズン以降は1部での戦いが続いています。

クラブ最高順位は5位で、3回記録しているのですが、直近3シーズンでそのうちの2回を記録しています。


サンタクララは1999-2000シーズンにトップリーグに初昇格し、トップリーグに在籍したのは2020-21シーズンを含めて5シーズンのみです。

クラブ創設は1921年ですが、トップリーグ初参戦は1999-2000シーズンなので、長らく下位を主戦場としているクラブといえます。

とはいえ、2018-19シーズンからは3シーズン連続で1部リーグにとどまっており、クラブ史上で最も良い時期を過ごしています。


強豪クラブとまでは言えないものの、両クラブともそれぞれの歴史の中で最盛期とも言える状況にあります。

食野選手、守田選手は、クラブをさらなる高みへと引き上げる活躍ができるのでしょうか。


※過去のポルトガル関連記事をまとめたアーカイブページも、よろしければご覧ください。

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