今回は、ベンフィカのホームゲームを観戦したときの体験をお話ししたいと思います。
まずはベンフィカについて簡単に紹介します。
<概要>
ベンフィカ(Benfica)
設立:1904年2月28日
ホームタウン:リスボン
ホームスタジアム:エスタディオ・ダ・ルス
65000人収容、2003年10月25日開場
チームカラー:赤
ポルトガルの3大クラブの1つですが、日本人にとってそれほど馴染みのあるクラブではないかと思います。
それなりにサッカーを見てきた私自身も、
・ユニフォームが赤い
・チャンピオンズリーグにもちょくちょく出るけど、決勝トーナメントに進出できたらかなり良い方
・一方でヨーロッパリーグは案外勝ち上がる
・昔、エウゼビオというストライカーがいた
という程度のイメージしかありませんでした。
3大クラブの中でも、モウリーニョ監督率いるチームがチャンピオンズリーグで優勝したり、中島翔哉選手が加入したFCポルト、田中順也選手が所属したスポルティングCPと比べると、印象が薄い気もします。
ところが、ポルトガルリーグの中では3大クラブの中でも最も実績あるビッグクラブで、リスボン旅行中に会った現地の人たちも圧倒的にベンフィカ派でした。同じリスボンにあるスポルティングCPよりも人気ありそうです。
そんなベンフィカの2019-2020シーズン開幕戦を観戦しに行きました。相手はパソス・デ・フェレイラ(Paços de Ferreira)。2部から昇格してきたクラブです。
<まずはスタジアムのあるメトロ「コレジオ・ミリタール/ルス駅」へ>
リスボン市街はメトロが充実しているので、メトロの青線に乗ってエスタディオ・ダ・ルスのあるコレジオ・ミリタール/ルス駅(Colégio Militar/Luz)へ。市街の中心部のバイシャ・シアード駅(Baixa-Chiado)から移動する場合、10分ぐらいで着きます。
メトロホームページ
<コレジオミリタール駅に着いたら、ぶらりスタジアムへ>
コレジオ・ミリタール/ルス駅から徒歩10分程度でスタジアムのゲートに着きます。駅を降りて地上に上がればすぐにスタジアムが見えるので、迷う心配もそれほどないと思います。試合当日は赤いユニフォームを着た人でごった返しているので、なおのこと心配ないと思います。
駅からスタジアムに向かう途中には大きなショッピングモール(地元の人曰くリスボン最大らしい)があるので、そこで腹ごしらえなどしても良いかもしれません。
ショッピングセンターからスタジアムのゲートに向かう途中には、ベンフィカのユニフォームやタオルなどのグッズを販売している露店がいくつか並んでました。オフィシャルショップはリスボン市街のアウグスタ通りにも、コレジオ・ミリタール/ルス駅を降りてすぐのショッピングセンターにも、スタジアムのゲート前にもありますが、オフィシャルショップと露店のユニフォームの金額はモノにもよりますが2~3倍ぐらいあります。
ちなみにユニフォームは最新モデルじゃないのと、店員さんとの英語の会話や試着は期待できないと思っておいてください。
スタジアムは赤一色なので、強いこだわりはないけど一体感を味わいたい人は露店でユニフォームを買うのもアリだと思います。
(私は露店で30ユーロでユニフォームを買いました)
<スタジアムのゲート前へ>
この日の試合開始は21:30だったのですが、ワクワクが抑えきれかった私は19時前に到着。早すぎたかな、なんて思っていましたがそんなこともなく、スタジアムの外にはたくさんのベンフィカサポーターが飲食の出店でお酒やおつまみを買ったり、DJがセレクトしたベンフィカ関連の音楽を聴いたり歌ったりしながら、盛り上がっていました。(開幕戦だったので余計に盛り上がっていたのでしょうか)
<スタジアムに入り、試合観戦!>
20時前にはスタジアムの中にも入れましたが、しばらくはスタジアムの外と比べると派手なイベントはなく、音楽が流れ、チアガール達が何をするわけでもなくその音楽に身を委ねている感じでした。チアガールはサポーターとの写真撮影も応じていて、ノリが良さそうでした。
しばらくするとキーパー、次いでフィールドプレーヤーが現れてウォーミングアップをします。
選手紹介は想像以上に淡々としていて、電光掲示板も小さく、紹介ムービーなどもなかったので、Jリーグと比べると少し寂しい感じでした。
ポルトガル民族歌謡「ファド」っぽいテイストのクラブの歌を合唱し、チアガールのパフォーマンス、マスコットの鷲(本物)がスタジアム内を飛び回るパフォーマンス、火花の演出でテンションが上がり、いよいよキックオフです。
私が観戦したのはゴール裏の約10列目。全体観はつかみにくいものの臨場感があります。
周りというより見渡す限り全方位が赤い服を着たベンフィカサポーター。結局最後までパソス・デ・フェレイラのサポーターを見つけることはできませんでした。もしいたとしてもあの雰囲気でアウェイの応援をするには強靭なメンタルが必要なのは間違いないです。
サポーターはチャントで応援をするゾーンは一部で、基本的には試合に熱中して想い想いに感情を露わにします。ゴールシーンの熱狂ぶりはすごいし、イージーミスへの苛立ちもオーバーで、とにかくアツいです。
男1人で観戦する分には怖さは感じませんでしたが、席でタバコを吸う人が結構いるのと、試合展開次第では熱狂的なサポーターが荒れる可能性があることを考えると、Jリーグよりは家族を連れて行きづらいような気がします。
試合は5-0でベンフィカの圧勝。前半26分に先制し、前半は2-0。後半早々に相手に退場者が出てからは一方的な展開でした。4-0
か5-0になってからはサポーターがスマホのライトを照らす演出があったり、試合後には選手が観客席にポールを蹴り込むイベントもありました。
試合自体は、Jリーグより技術的に上手いという印象は特になかったものの、球際の激しさやプレッシャーの迫力はポルトガル(この試合)の方があるように感じました。
23:30に試合が終わり、スタジアムで熱狂した約63000人が一斉に帰宅します。当然、スタジアムのゲート周辺は激混みなのですが、途中に出店があったからなのか、案外メトロは人でごった返すこともなく、スムーズに帰れました。
60000人の多くが赤いユニフォームを着て、同じ試合を観て熱狂する。その場に居合わせるだけでも十分楽しめるはずなので、リスボンに旅行に行く際はついでのベンフィカ観戦をおススメします!