8月に、アメリカの統計サイト「538(ファイブサーティエイト)」による世界のクラブランキング(Global Club Soccer Rankings)が取り上げられました。
このクラブランキングは、SPI(Soccer Power Index)という指標により格付されたものらしく、
SPIとは、
・538が、アメリカメディア『ESPN』と共同で発明した独自指標
・試合ごとの出場選手やロケーションだけではなく、1888年まで遡る各クラブのデータや過去の55万以上の試合結果などの分析
・単なる勝敗だけではなく、得失点、タイトル、順位などが要素に含まれている。さらに、保有選手の市場価値なども加味して評価される
ものだそうです。
採用試験で受ける適性検査ではありません。
そして、このSPIを用いて、
・各試合のスコア予想や、各クラブのオフェンス評価/ディフェンス評価の格付けを行なっている
・オフェンス評価/ディフェンス評価は、「中立地で平均的なチームと対戦した際に予想される得点数/失点数」の数値を用いている
とのことです。
こちらの記事をご覧いただくと、概要が理解できそうです。
・世界最強クラブはマンC!データサイエンティストが独自の指標を用いて攻守を評価(サッカーキング編集部)
https://www.soccer-king.jp/news/world/eng/20190716/957959.html
・「世界629クラブ」を海外メディアがランキング 注目の“TOP10”、Jリーグ勢の最上位は?(football ZONE)
https://www.football-zone.net/archives/279626/3
・ポアソン分布でサッカーの得点数まで予想する – サッカーパワーインデックス(SPI)とは?
https://gri.jp/report/data-science/6821
詳細は538のサイトに英語で記載されています。
(https://fivethirtyeight.com/methodology/how-our-club-soccer-predictions-work/)
このサイトからは最新のデータをダウンロードできるようになっており、8/30時点のデータをダウンロードして、このランキングについて少し詳しく見てみたいと思います。
<大陸(連盟)・国別クラブ数>
ヨーロッパ主要国が概ね入っていて、最上位リーグ以外も対象となっています。リーグ全クラブではなく個別のクラブが入っていることもあり、その場合は「UEFA champions〜」や「UEFA〜」と表記されていました。
南米はブラジルとアルゼンチンの2カ国。北中米はアメリカ、メキシコ。アジアは日本、中国、オーストラリアが対象で、韓国や中東は含まれていません。南米からは南アフリカが唯一の対象となっています。
<リーグ別の平均順位>
ヨーロッパの5大リーグ→ブラジル→ロシア・ポルトガルなどのヨーロッパの準主要国、という序列になっています。Jリーグ18クラブの平均は391位で、メキシコ、アルゼンチン、中国、アメリカあたりよりも下となります。
<リーグの最高順位>
ヨーロッパのリーグが上位を独占しています。ヨーロッパ以外の最上位はブラジルのフラメンゴで52位。アジアの最上位は中国の広州恒大で95位でした。日本の最上位は川崎フロンターレの107位でした。
ニュース記事では「日本のクラブが◯◯位」と紹介されていますが、ヨーロッパ以外のリーグは入ったり入ってなかったりするという前提は、覚えておいて損はないと思います。
SPI値や攻撃・守備のスコアや、クラブ別のスコアについては、また別の記事で書こうと思います。