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2020-2021シーズン開幕時に、UEFAカントリーランキング、UEFAクラブランキングを掘り下げてみてみました。

CLELともに本戦のグループステージが終わり、決勝ラウンド進出クラブが出揃っていますので、開幕時のUEFAランキングと比較しながら、ここまでの傾向を見てみようと思います。


※2020-21シーズン開幕時のUEFAランキング記事は、こちらからご確認いただけます。


<国別(協会別)CL本戦出場クラブ数・決勝ラウンド進出クラブ数>

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CL本戦は、ヨーロッパ各国の中でも一部のトップリーグが多数を占める大会だということが、改めてわかります。

10位台の国でも本大会出場クラブ0が少なくない中で、33位のハンガリーのフェレンツヴァーロシュが本大会に出場したのは快挙と言っていいでしょう。ハンガリーのクラブがCL本大会に出場したのは1995-96シーズン以来、25年ぶりだそうです。


CLの決勝ラウンドに進出できるクラブは、スペイン、イングランド、ドイツ、イタリアの4カ国のリーグにほぼ絞られます。

上位4か国以外には5位・フランスのパリ・サンジェルマン、6位・ポルトガルのポルトのみなので、国レベルで見れば今シーズンは大きな番狂わせがない状況と言えるでしょう。


<国別(協会別EL本戦出場クラブ数・決勝ラウンド進出クラブ数>

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CLと比べると、ELはかなり満遍なく各国から参加していると言えます。42位のアイルランドからもダンドークが出場しています。

EL決算ラウンドは、CLのグループステージ3位のクラブが参加することもあり、UEFAランキング上位国のクラブが多いですが、21位のノルウェー、23位のイスラエルのクラブも進出しており、バラエティに富んでいます。


<CL本戦、決勝ラウンド進出クラブの順位>

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CL本戦出場32クラブのうち、半分の16クラブがUEFAクラブランキング25位以内です。このうち12クラブが決勝ラウンドに進出しています。

つまり、安定的に結果を残しているクラブが、今年も残っているといえます。

102位のミッティラン(デンマーク)107位のレンヌ(フランス)135位のフェレンツヴァーロシュ(ハンガリー)は、いずれもグループステージ敗退となりました。決勝ラウンドに進出した中で開幕時のランキングが最も低いのは、61位のボルシアMG(ドイツ)です。


<EL本戦、決勝ラウンド進出クラブの順位>

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EL出場クラブは、UEFAクラブランキング51100位がボリュームゾーンです。グラナダ(スペイン)、スィヴァススポル(トルコ)、オモニア(キプロス)CSKAソフィア(ブルガリア)4クラブは200位以内に入っていませんでした。


※CL・ELのベスト8進出クラブについてはこちらの記事をご覧ください!



バルセロナやレアル・マドリードなどの世界屈指の強豪クラブの存在や、久保建英や乾貴士など日本人選手が在籍していることから、スペインのリーガ・エスパニョーラは、日本でも注目度の高いあるサッカーリーグとなっています。

今回は、スペインのサッカークラブを地域別に紹介したいとおもいます。


<地域区分>

スペイン国内の17の自治州ごとに、2020-2021シーズンのクラブを紹介します。

(2部所属)


アンダルシア州

州都:セビリア

(セビリア)

セビージャ(Sevilla)

ベティス(Real Betis)

(グラナダ)

グラナダ(Granada)

(カディス)

カディス(Cadiz)

(アルメリア)

アルメリア(Almeria) 

(コルドバ)

コルドバ(Córdoba) 

(マラガ)

マラガ(Malaga) 


アラゴン州

州都:サラゴサ

(ウエスカ)

ウエスカ(Huesca)

(サラゴサ)

サラゴサ(Zaragoza) 


アストゥリアス州

州都:オビエド

(オビエド)

オビエド(Oviedo) 

(ヒホン)

ヒホン(Sporting Gijon) 


バレアレス諸島州

州都:パルマ・デ・マヨルカ

(パルマ・デ・マヨルカ)

マジョルカ(Mallorca) 


バスク州

州都:ビトリア=ガステイス

(ビルバオ)

アスレチック・ビルバオ(Athletic Bilbao)

(エイバル)

エイバル(Eibar)

(サン・セバスティアン)

ソシエダ(Real Sociedad)

(ビトリア=ガステイス)

アラベス(Alaves)


カナリア諸島州

州都: (共同州都)

サンタ・クルス・デ・テネリフェ

ラス・パルマス・デ・グラン・カナリア

(サンタクルス・デ・テネリフェ)

テネリフェ(Tenrife) 

(ラス・パルマス)

ラス・パルマス(Las Palmas)  


カンタブリア州

州都:サンタンデール


カスティーリャ=ラ・マンチャ州

州都:トレド

(アルバセテ)

アルバセテ(Albacete) 


カスティーリャ・イ・レオン州

州都:バリャドリッド

(バリャドリード)

バリャドリード(Valladolid)

(ミランダ・デ・エブロ)

ミランデス(Mirandes) 

(ポンフェラーダ)

ポンフェラディーナ(Ponferradina) 


カタルーニャ州

州都:バルセロナ

(バルセロナ)

バルセロナ(Barcelona)

エスパニョール(Espanyol) 

(ジローナ)

ジローナ(Girona) 

(サバデイ)

サバデル(Sabadell) 


エストレマドゥーラ州

州都:メリダ


ガリシア州

州都:サンティアゴ・デ・コンポステーラ

(ビーゴ)

セルタ(Celta Vigo)

(ルーゴ)

ルーゴ(Lugo) 


ラ・リオハ州

州都:ログローニョ

(ログローニョ)

ログローニョ(Logrones) 


マドリード州

州都:マドリード

(マドリード)

レアル・マドリード(Real Madrid)

アトレティコ・マドリード(Atletico Madrid)

ラージョ・バジェカーノ(Rayo vallecano) 

(ヘタフェ)

ヘタフェ(Getafe)

(レガネス)

レガネス(Leganés) 

(アルコルコン)

アルコルコン(Alcorcon) 

(フエンラブラダ)

フエンラブラダ(Fuenlabrada) 


ムルシア州

州都:ムルシア

(カルタヘナ)

カルタヘナ(Cartagena) 


ナバーラ州

州都:パンプローナ

(パンプローナ)

オサスナ(Osasuna)


バレンシア州

州都:バレンシア

(バレンシア)

バレンシア(Valencia)

レバンテ(Levante)

(ヴィラ・レアル)

ビジャレアル(Villarreal)

(エルチェ)

エルチェ(Elche)

(カステリョン)

カステリョン(Castellon) 

これまで、アメリカの統計サイト「538(ファイブサーティエイト)」による、世界のクラブランキング(Global Club Soccer Rankings)のデータを用いて、国別の傾向を見たり、世界トップのクラブチームの傾向を見てきました。

今回の記事では、日本のJリーグクラブにフォーカスして、スコアを見てみようと思います。

(図表はクリップ・タップすると拡大できます)


 本記事も、538のサイトから2020/8/30時点のデータをダウンロードし、使用しています。

(https://fivethirtyeight.com/methodology/how-our-club-soccer-predictions-work/)


<ランキング>

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107位の川崎フロンターレから574位の横浜FCまで、2020年シーズンのJ1在籍18クラブが入っています。300位台と500位台がボリュームゾーンです。


<SPI>

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SPI(独自指標のSoccer Power Index)のスコアを上位から並べてみました。川崎フロンターレが頭一つ抜けてます。


<オフェンス評価とディフェンス評価の散布図>

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オフェンス評価を横軸、ディフェンス評価を縦軸とした散布図にしてみました。この評価は「中立地で平均的なチームと対戦した際に予想される得点数・失点数」のようです。

まず、川崎フロンターレ、横浜Fマリノスの2クラブ以外は、攻撃スコアが守備スコアを下回ります。(世界の壁は高い…)

Jリーグのクラブの中では、川崎フロンターレが攻守ともに抜けた存在となっています。

横浜Fマリノスとヴィッセル神戸のオフェンス評価が高く、セレッソ大阪とサンフレッチェ広島のディフェンス評価が高く、FC東京と鹿島アントラーズは攻守バランスともに高め、という結果は、納得感があります。

サガン鳥栖、大分トリニータ、横浜FC、湘南ベルマーレ、ベガルタ仙台は、オフェンス評価が1.0を下回り、ちょい厳しめな評価となっています。


「中立地」で「平均的なチーム」と対戦した場合の予想値ということで、わかるようなわからないような評価ではあるのですが、リーグやクラブチームの現在地を知る一つの参考材料にはなりそうです。

これまで、「世界のクラブランキング(Global Club Soccer Rankings)を詳しく見てみた!〜各国リーグ傾向編〜」、「世界のクラブランキング(Global Club Soccer Rankings)を詳しく見てみた!〜各国リーグ攻守ポイント編〜」では、

アメリカの統計サイト「538(ファイブサーティエイト)」による世界のクラブランキング(Global Club Soccer Rankings)のデータを使い、国(リーグ)ごとの傾向を見てみました。

今回の記事では、このランキングの本来の見方である、クラブチームごとの順位を掘り下げてみようと思います。

(図表はクリップ・タップすると拡大できます)


 本記事も、538のサイトから2020/8/30時点のデータをダウンロードし、使用しています。

(https://fivethirtyeight.com/methodology/how-our-club-soccer-predictions-work/)


<ランキングトップ20>

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<ランキングトップ20クラブのSPI>

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上位20クラブの、SPI(独自指標のSoccer Power Index)のスコアを見てました。

1位のマンチェスター・シティと2位のバイエルン・ミュンヘンは僅差なのがわかります。


<オフェンス評価トップ20>

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538(ファイブサーティエイト)のホームページによると、オフェンス評価は「中立地で平均的なチームと対戦した際に予想される得点数」ということになります。

その前提でこのグラフを見ると、オフェンス評価が3.0以上のバイエルン・ミュンヘン、マンチェスター・シティ、パリ・サンジェルマン、ザルツブルクのオフェンスはかなり高評価なのがわかります。ザルツブルクがバルセロナ、レアル・マドリード、リバプールあたりより上なのは意外ですね。

アヤックス、ホッフェンハイム、ボルシアMG、ローマは、SPIのランキングトップ20位には入っていませんが、オフェンス評価は20位以内にランクインしています。


<ディフェンス評価トップ20>

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ディフェンス評価は「中立地で平均的なチームと対戦した際に予想される失点数」ということになりますが、ディフェンス評価のトップ20ともなると、失点数が1.0を下回ります。特にトップのマンチェスター・シティは驚異の0.2です。めったに失点しません。

SPIのランキング20位圏外からは、ヘタフェ、レガネス、レアル・ソシエダ、グラナダといったスペインの中堅クラブとナポリがディフェンス評価の20位以内に入ります。


<オフェンス評価とディフェンス評価の散布図>

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最後に、SPIのトップ20クラブを対象に、オフェンス評価を横軸、ディフェンス評価を縦軸とした散布図にしてみました。

マンチェスター・シティとバイエルン・ミュンヘンは攻守ともに2位以内で、別格の強さとなります。

ザルツブルクはオフェンス評価が良い一方、ディフェンス評価はこの中では飛び抜けて悪く、特徴的なポジショニングとなっています。

対照的に、アトレティコ・マドリード、ウォルバーハンプトン(ウルブズ)は、この中ではオフェンス評価は低いものの、ディフェンス評価が良く、堅守がウリなのが反映されています。


世界のトップクラスのクラブの特徴が改めて見える化された気がしますが、いかがでしょうか。

次の記事では、Jリーグクラブにフォーカスして、傾向を見たいと思います。

世界のクラブランキング(Global Club Soccer Rankings)を詳しく見てみた!〜各国リーグ傾向編〜

では、アメリカの統計サイト「538(ファイブサーティエイト)」による世界のクラブランキング(Global Club Soccer Rankings)のデータを使い、ランキングの対象となっている国(リーグ)や、国ごとの平均順位や最高順位を見てみました。

今回の記事では、ランキングに使用された独自指標のSPISoccer Power Index)や攻撃・守備指標について見てみようと思います。


<SPI>

世界ランキング_攻撃値

SPIの平均にすると、ドイツ、イングランド、スペイン、イタリア、フランスという序列になります。次に来るのがブラジルではなく、スイス、オーストリア、オランダという国々になります。


<攻撃・守備>

世界ランキング_国別SPI

攻撃スコアの高い順から並べてみました。

イングランド、スペイン、ドイツがトップ3です。

世界ランキング_守備値

続いて守備スコアを並べてみました。

こちらもイングランド、スペイン、ドイツがトップ3です。

世界ランキング_攻守プロット
最後に、横軸に攻撃値、縦軸に守備値の散布図にしてみました。右下の黒い点は、イングランド・スペイン・ドイツ・イタリア・フランスの5大リーグ、真ん中あたりの赤い点はJリーグです。

Jリーグは傾向線よりも少し上にいるので、中立地で平均的なチームと対戦した際に予想される得点数/失点数としては、やや失点多めの予測になるということなのかなと思います。

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