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2010年〜2019年のUEFAカントリーランキング推移 の記事で、2009-2010シーズンから2018-2019シーズンの10年間のUEFAカントリーランキングの推移を見てみました。今回は、2019-2020シーズンのUEFAカントリーランキング、UEFAクラブランキングともに、最新の傾向をチェックしてみましょう!


※2020-2021シーズン開幕時の最新ランキングはコチラをご覧ください。

まず、改めてUEFAランキングがどんなランキングなのかを確認してみましょう。

UEFAランキングは、UEFA(欧州サッカー協会)が主催するクラブの国際大会であるUEFAチャンピオンズリーグ、UEFAヨーロッパリーグの2大会における過去5シーズンの各国クラブの成績に基づいて算出されるランキングです。

UEFAカントリーランキングは、各国からUEFAチャンピオンズリーグ、UEFAヨーロッパリーグといった国際大会に参加できるクラブの枠数を決定するために使用されます。

UEFAクラブランキングは、UEFA主催の大会のグループ分け抽選における「ポット」を決めるために使用されます。

出典:2019年最新版】UEFAカントリーランキング・クラブランキング一覧まとめ(tavitt-football)

https://tavitt-football.com/uefa_ranking2018/

今回のランキングはUEFA.comから引用しています。

<2019-2020 UEFAカントリーランキング 上位20傑>
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まずはUEFAカントリーランキングを見てみます。

過去5年間の成績が反映されたものなので、前年から大きく順位が変動しているわけではありません。

スペインとイングランドのポイントが突出して高く、そこにドイツとイタリアが続きます。上位4カ国から少しポイントが開いてフランス、また少し開いてポルトガルとロシアが位置します。812位のベルギー、オランダ、ウクライナ、トルコ、オーストリアが僅差で並び、13位以降は団子状態といった構図です。


<2019-2020 UEFAクラブランキング 上位20傑>
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続いて、UEFAクラブランキングを見てみます。 1位スペインのクラブは、レアル・マドリード、バルセロナがワンツーフィニッシュ、4位にアトレティコ・マドリードが入り、この3クラブが大きくポイントを引き上げています。

2位イングランドは、トップ5には入っていないものの、6位にマンチェスター・シティ、8位にリバプール、9位にアーセナル、10位にマンチェスター・ユナイテッド、12位にトットナム、13位にチェルシーと、「ビッグ6」が15位以内に名を連ねており、世界トップレベルのクラブがひしめいていることが伺えます。

ドイツは3位のバイエルン・ミュンヘン、イタリアは5位のユベントス、フランスは7位のパリ・サンジェルマンがトップ10にランクインしています。

上位5カ国以外では、ポルトガルの2クラブ(18位ポルト、20位ベンフィカ)、ウクライナのシャフタール・ドネツク(19)20位以内にランクインしています。

21位以降はオランダのアヤックスや、ロシアのゼニトなど、各国のトップクラブの名前が続々と登場します。


<UEFAカントリーランキング上位20カ国のポイントと、UEFAクラブランキング上位100位以内にランクインしたクラブ数>
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※水色の線がカントリーランキングのポイント、オレンジの棒はクラブランキング100位以内のクラブ数


最後に、UEFAカントリーランキング上位20カ国のポイントと、UEFAクラブランキング上位100位以内にランクインしたクラブ数を同時に見てみました。

1位のスペインと2位のイングランドは、両国とも100位以内に12クラブがランクインしています。上位4カ国に3クラブが入るなど、各クラブがよりポイントを稼いだスペインがイングランドを上回っています。

3位ドイツは100位以内に10クラブ、4位イタリアは8クラブと、国際舞台で結果を残したクラブの多さが順位の決め手となりました。

6位ポルトガルは100位以内に4クラブがランクイン。7位ロシア、8位ベルギーが5クラブ、9位オランダ、11位トルコが4クラブなので、ポルトガルの4クラブが国際舞台でしっかり実績を残しているといえます。(前述の通り18位にポルト、20位にベンフィカ。30位にスポルティングCP33位にブラガがランクイン)

10位ウクライナは19位のシャフタール・ドネツク、24位のディナモ・キエフの2クラブのみ。国内で2クラブの強さが抜きん出ていることがわかります。


※大陸別ランキング記事

2019-2020シーズンのUEFAカントリーランキング、クラブランキング


UEFAランキングにおけるポルトガルリーグのポジション


2019年_南米のサッカークラブランキング①

2019年_南米のサッカークラブランキング②

ポルトガルリーグの2019-2020シーズンのガイドブックには、クラブ紹介ページに「予算」という項目があります。

この「予算」というのが、具体的には選手人件費なのかチーム人件費なのか、もしくは事業規模(営業収益)などを指すのかはわからなかったのですが、

ポルトガル1部リーグのクラブ間格差を目安として把握できるため、まとめてみました。


<ポルトガルリーグのクラブ別予算規模>

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<グラフからわかること>

・ベンフィカ、ポルト、スポルティングの3クラブが突出している。最少規模のクラブとは30倍。

・3クラブ以外のクラブは、ブラガが少し規模が大きい以外は非常に拮抗している。


日本円に換算すると、

最大規模のベンフィカ、ポルトが約107億円、

最初規模の300万ユーロのクラブが約3.5億円、

ということになります。


ちなみに、Jリーグの各クラブは「チーム人件費」を公表しています。2018年のJ1クラブ平均が22.75億円で、最多はヴィッセル神戸の44.77億円、最少はVファーレン長崎の8.14億円でした。J2クラブ平均が6.81億円、最多は大宮アルディージャの19.15億円、最少はFC町田ゼルビアが2.78億円でした。

もし、上記のポルトガルリーグの予算規模の数字が、同じく「チーム人件費」だと仮定すると、ポルトガル1部リーグの3大クラブとその他クラブの中間に、J1クラブの大半のクラブがごっそり位置付けられるような感じになり、ポルトガル1部リーグの小クラブはJ2の低予算クラブ程度のチーム人件費ということになります。


最近では、Jリーグからポルトガルリーグのクラブへの移籍が増えていますが、クラブの予算規模の観点からすれば3大クラブ以外への移籍は必ずしも「ビッグクラブへのステップアップ」というわけではないことになります。

向上心の高いトップレベルの日本人選手にとっては、ヨーロッパの舞台でプレーすることにより、ビッグクラブのスカウトの目にとまりやすくなったり、日本以外の選手とプレーする経験値が増えるなどの価値が魅力なので、Jリーグとしては、このあたりの価値をどう訴求できるかという点も重要になってきているのでしょう。


※過去のポルトガル関連記事をまとめたアーカイブページも、よろしければご覧ください。



出典:SPODIGI 2018年度】Jリーグ全クラブの決算・経営情報をグラフ化。営業利益やスポンサー収入が多いのはどのクラブ?

https://spodigi.com/sports-business/j-league-club-managment-information/

前回記事ではこのブログを立ち上げるに至った経緯をお話しさせていただきましたが、
今回の記事では、ポルトガル国内リーグ、プリメイラ・リーガの概要について、簡単にご紹介したいと思います。
 

・リーグ設立
1934

ちなみに、イングランドのイングリッシュ・フットボールリーグは1888年(プレミアリーグは1992年)、
イタリアのセリエAは1898年、ドイツのドイツサッカー選手権は1902年(ブンデスリーガは1963年)、スペインのリーガエスパニョーラは1929年から開始しています。
日本は天皇杯が1921年、Jリーグの前身の日本サッカーリーグ(JSL)は1965年から始まっています。
 

・1部リーグのクラブ数
18クラブ
 

・UEFAチャンピオンズリーグ(CL)の出場権
優勝チームは本大会グループリーグから、
2位は予選3回戦から出場できます。
 

・UEFAヨーロッパリーグ(EL)の出場権
カップ戦優勝チームは本大会グループステージから、リーグ
3位は予選3回戦から、4位は予選2回戦から出場できます。


・降格制度
下位
2クラブは2部降格となります。


・開幕時期
8月に開幕し翌年5月に閉幕します。
他のヨーロッパ各国のリーグとほぼ同じです。 
 

(2019-2020シーズン時点)

プリメイラリーガの概要がざっくりわかったところで、
 次の記事では、旅行先で観戦するために、日本で事前にどのように情報入手したかをご紹介したいと思います。
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