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ヨーロッパにおけるクロアチアリーグのレベル(UEFAランキング)の記事で、UEFAランキングのデータを使って、ヨーロッパにおけるクロアチアリーグのレベルを知ろうとしてみました。

今回は、クロアチアだけでなく、旧ユーゴスラビア各国のレベルも見てみたいと思います。


まず、かつて「ユーゴスラビア」だった国は、現在は6つの国と2つの自治州に分散しています。

・セルビア

・モンテネグロ

・クロアチア

・スロベニア

・ボスニア・ヘルツェゴビナ

・北マケドニア

・コソボ自治州

・ヴォイヴォディナ自治州


<旧ユーゴスラビア各国の国内リーグ>

旧ユーゴスラビアの頃は「ユーゴスラビア・プルヴァ・リーガ(Prva Liga)」という一つのリーグでしたが、1992-93シーズンをもって幕を閉じ、以降はリーグも分散しています。

・ユーゴスラビア連邦共和国(セルビア・モンテネグロ)

新ユーゴスラビア・プルヴァ・リーガ

1992-932001-02 

セルビア・モンテネグロ・プルヴァ・リーガ

2002-032005-06 

・セルビア

セルビア・スーペルリーガ

2006-07〜) 

・モンテネグロ

プルヴァ・ツルノゴルスカ・フドバルスカ・リーガ

2006-07〜)

・クロアチア

プルヴァHNL

(1991-92)

・スロベニア

スロベニア・プルヴァ・リーガ

(1991-92)

・ボスニア・ヘルツェゴビナ

プレミイェル・リーガ

(1997-98〜。それ以前にも各民族別リーグが存在)

・北マケドニア

マケドンスカ・プルヴァ・リーガ

(1992-93)

ウィキペディアより


<各国のUEFAカントリーランキング推移>

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クロアチアとセルビアが20位前後、スロベニアが2030位、ボスニアヘルツェゴビナと北マケドニアが3040位、モンテネグロが4050位、コソボは最近名前が出てくるようになりました。


<UEFAクラブランキング100位圏内のクラブ>

最高位は、クロアチアのディナモ・ザグレブ(45)。セルビアは65位にクルベナ・ツベズダ(レッドスター・ベオグラード)、67位にFKパルチザンの2クラブ、スロベニアは97位にNKマリボルがランクインしています。

ボスニア・ヘルツェゴビナ、北マケドニア、モンテネグロ、コソボ自治州のクラブは、トップ100にランクインしているクラブはありませんでした。


<1945年〜1992-93シーズンまでの優勝回数>

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クルベナ・ツベズダ(レッドスター・ベオグラード)、パルチザン・ベオグラード(FKパルチザン)の2クラブで30回の優勝実績があり、全体のほぼ3分の2を占めます。FKヴォイヴォディナ・ノヴァサドもセルビアのリーグに参加しているため、旧ユーゴのリーグではセルビアリーグ勢が優勢だったと言えます。

ディナモ・ザグレブとハイデュク・スプリトのクロアチア勢、FKサラエヴォとFKジェリェズニチャル・サラエヴォのボスニア・ヘルツェゴビナ勢は優勝経験がありますが、現在のスロベニア、北マケドニア、モンテネグロ、コソボ自治州からは優勝クラブが出ていませんでした。



2018年のFIFAワールドカップ準優勝国、クロアチア。ナショナルチームは強いですが、クロアチアの国内リーグの情報が日本に届くことはかなり稀です。

ヨーロッパの中でだいたいどれぐらいのレベルのリーグなのか、調べてみました。


<UEFAカントリーランキング>

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2000年以降の推移を見ると、おおよそ20位前後

に位置付けていることがわかります。


2019-2020のランキングでは19位でした。

5大リーグからはそれなりに差があり、ポルトガル・ロシア・ベルギー・オランダあたりからももう少し実績的には劣ると言えそうです。

ちなみに、クロアチアと同じ旧ユーゴスラビアの一国、セルビアは18位でした。


<UEFAクラブランキング>

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トップ100にランクインしたクロアチアのクラブチームは、45位のディナモ・ザグレブのみ。

少ない気もしますが、カントリーランキングが20位前後の国は、国内の名門クラブがトップ100圏内に1クラブ入ってるかどうか、という国が少なくありません。


旧ユーゴスラビア各国の国内リーグのレベル(UEFAランキング)の記事では、クロアチア以外の旧ユーゴスラビアの国々のレベルも見てみたいと思います。



日本人選手が移籍することが多いリーグ。でもクラブはほぼ知らない。これが多くの日本人にとってのベルギーリーグの印象ではないでしょうか。とはいえ、私たちのベルギーリーグに対する関心度は急激に高まっています。

ただ、ヨーロッパではベルギーリーグのレベル感はどんなものなのでしょうか。UEFAカントリーランキング・クラブランキングを見てみたいと思います。


まずは、20002019年の UEFAカントリーランキングにおける順位を見てみます。

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10〜15位あたりをうろうろしていますが、ここ数年で徐々にランクアップし、2014年以降はトップ10圏内をキープしています。2019年には、直近20年で最高位となる8位にまで順位を上げています。


続いて、2019-2020年のUEFAカントリーランキング上位20カ国のポイントと、UEFAクラブランキング上位100位以内にランクインしたクラブ数を見てみます。 

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トップ100にランクインしているのは、

KAAゲント(38)、アンデルレヒト(40)KRC ゲンク(53)、ブリュージュ(57)、スタンダードリエージュ(73)5クラブです。

CL本戦のグループリーグやELで見かけることはありますが、思ったよりもポイントを稼いでるんですね。

直近の国際大会の成績が順位を左右していますが、アンデルレヒト 、ブリュージュ、スタンダードリエージュが国内3強と呼ばれています。KRCゲンクは2000年前後から強豪の仲間入りを始めた新興勢力、KAAゲントは3強に次ぐクラブというところだと思います。


最近では、ベルギーリーグというと「日本人選手が多くプレーするリーグ」という印象があります。

もともとは2000年にジュビロ磐田時代に攻撃的サイドバックとして名を馳せた遠藤雅大がKVメヘレンでプレーしたのを皮切りに、2002年には日韓ワールドカップで活躍した鈴木隆行、2010年以降は川島永嗣、小野裕二、永井謙佑といった日本トップクラスの選手たちがプレーしました。

2017年にはDMMグループがシント=トロイデンVVの経営権を取得したことにより、冨安健洋、遠藤航、鎌田大地、関根貴大、シュミット・ダニエルら多くの選手が入れ替わり立ち替わり所属するようになりました。

冨安健洋はイタリア・セリエAのボローニャ、鎌田大地はドイツ・ブンデスリーガのフランクフルト、遠藤航はシュツットガルトに移籍するなど、日本人が出場機会を得て、活躍して、ヨーロッパのより高いレベルのリーグでプレーしているところを見ると、ヨーロッパ挑戦のファーストステップとして良い位置付けのリーグと言えそうです。

「オランダのサッカーリーグって、前より存在感が、薄くなっているのではないか?」

小野伸二選手がフェイエノールトで活躍していた時代を知る人の中には、そう感じている人もいるのではないでしょうか。

今回は、UEFAカントリーランキング、クラブランキングを参考に、UEFA内におけるオランダのクラブチームの位置付けの変化を探ってみたいと思います。


まずは、UEFAカントリーランキングにおける順位を見てみましょう。


20002019年の20年のスパンで見ると、徐々に下降線を辿っています。

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5大リーグのすぐ下」というポジションだったのが、少し脱落しつつある印象です。


ヨーロッパの各国リーグの開幕時期に合わせて、日本で発売される選手名鑑では、2000年代前半はオランダリーグは1部全クラブが紹介されることが多かったのですが、最近はCLEL出場国と日本人所属クラブのみの紹介にとどまることも多い気がします。


続いて、2019-2020年のUEFAカントリーランキング上位20カ国のポイントと、UEFAクラブランキング上位100位以内にランクインしたクラブ数を見てみます。 

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オランダは、100位以内に4クラブがランクインしています。

アヤックスが21位、PSVアイントホーフェンが39位、AZ84位、フェイエノールトが90位。ちなみに、PSVには堂安律選手、AZには菅原由勢選手が所属しています。

オランダと言うとアヤックス、PSV、フェイエノールトの3強のイメージがありますが、3クラブの実績には差があります。アヤックスが頭一つ抜けていて、PSVが独走を許さじと追従し、少し差が開きつつもフェイエノールトもなんとか喰らいつく、といったところでしょうか。

他国ではバックアップにより財政基盤が数段レベルアップしたクラブもある中、オランダの有力クラブではそういったことはあまりないと思います。それにより、5大リーグとの差は開き、その他の国との差も以前より生み出しにくくなっているのかな、と思います。

2018年のロシアワールドカップで準優勝したクロアチア。赤と白のチェック柄のユニフォームが思い浮かぶ方が多いと思いますが、クロアチアのクラブチームについて知っている人は少ないのではないでしょうか。

観光地としても人気の国なので、ザグレブ、ドゥブロヴニク、プリトヴィツェ湖群国立公園(リカ=セニ郡、カルロヴァツ郡)など、観光ついでにサッカー観戦というのもいいかもしれません。


中央クロアチア

ザグレブ郡

郡都:ザグレブ

NKディナモ・ザグレブ

NKロコモティヴァ・ザグレブ

HNKゴリツァ

NKインテル・ザプレシッチ

NKディナモ・ザグレブⅡ 

NKドゥブラヴァ・ザグレブ 

NKフルヴァツキ・ドラゴヴォリャツ  

NKクストシヤ・ザグレブ 

NKルデシュ 

NKセスヴェテ 


クラピナ=ザゴリエ郡

郡都:クラピナ


シサク=モスラヴィナ郡

郡都:シサク


カルロヴァツ郡

郡都:カルロヴァツ


ヴァラジュディン郡

郡都:ヴァラジュディン

NKヴァラジュディン


コプリヴニツァ=クリジェヴツィ郡

郡都:コプリヴニツァ

NKスラヴェン・ベルポ


ビェロヴァル=ビロゴラ郡

郡都:ビェロヴァル


メジムリェ郡

郡都:チャコヴェツ

NKメジムリェ・チャコヴェツ 


イストリア地方

(クヴァルネル地方)

プリモリェ=ゴルスキ・コタル郡

郡都:リエカ

HNKリエカ

HNKオリイェント1919 


(リカ地方)

リカ=セニ郡

郡都:ゴスピッツ


イストラ郡

郡都:パジン

NKイストラ1961


スラヴォニア地方

ヴィロヴィティツァ=ポドラヴィナ郡

郡都:ヴィロヴィティツァ


ポジェガ=スラヴォニア郡

郡都:ポジェガ


ブロド=ポサヴィナ郡

郡都:スラヴォンスキ・ブロド


オシエク=バラニャ郡

郡都:オシエク

NKオシエク

NKオシエクⅡ 

NK BSKビイェロ・ブルド 


ヴコヴァル=スリイェム郡

郡都:ヴコヴァル

HNKツィバリア・ヴィンコヴツィ 


ダルマチア地方

ザダル郡

郡都:ザダル


シベニク=クニン郡

郡都:シベニク

HNKシベニク 


スプリト=ダルマチア郡

郡都:スプリト

HNKハイドゥク・スプリト

NKクロアチア・ズミヤヴツィ

ハイドゥク・スプリトⅡ 

NKドゥゴポリェ 

NKソリン 


ドゥブロヴニク=ネレトヴァ郡

郡都:ドゥブロヴニク


2019-2020シーズンの2部リーグ在籍クラブ

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